ベテラン営業の力を最大化する方法
~「仕事観」に耳を傾けるというアプローチ~
営業という職業は、経験がものをいう——。そう感じている方も多いのではないでしょうか。
たしかに、長年の現場経験を通じて磨かれた洞察力や対応力、人との関係構築力は、ベテラン営業ならではの強みです。企業にとっては、まさに「代えがたい人材」と言えるでしょう。
一方で、その存在の大きさがゆえに、周囲との関係性や組織のあり方に影響を及ぼすケースもあります。 ある会社での話です。
そこではベテラン営業の方が今なおトップクラスの営業成績を出し続けており、社長も「腫れ物に触るように」接していました。
ベテラン営業の方自身も、「自分がこの会社を背負っている」という責任感と誇りを強く持っておられるようでした。
では、そのベテラン営業の方は、どのような「仕事観」を持っているのでしょうか?
私は、「仕事観」とは単なる技術やノウハウではなく、
将来達成したいこと、譲れない価値観、そして仕事に対する想いなど、
その人の“姿勢”を形づくるものだと思います。
ベテラン営業の力を本当に最大化するためには、
その方の「仕事観」に耳を傾けることがとても重要です。
さらに言えば、
「人生で何を成し遂げたいのか」
「どんな時に幸福を感じるのか」
そういった“人生観”に近い話を聞いてみることが、
仕事観を理解する手がかりになるのではないでしょうか。
営業という仕事は、数字や結果だけで語られることが多いですが、
ひとり一人の人生観や幸福感がにじむからこそ、深みが出るもの。
そして、その深みが顧客との信頼関係を築く力になると感じます。
ベテラン営業の力を「最大化」するためには、
「管理」ではなく「理解」から始める。
そんなアプローチが、これからの営業組織には求められているのかもしれません。
